体験:がっちゃん(ガタガタGOGO)/構成・編集:ガタガタ広報
冬の北海道へ、キャンピングカーで行ってみたい。スタッドレスタイヤとFFヒーターがあれば、準備は十分でしょうか。
装備だけでは、出発できるかは決められません。その日の道路・天候、今夜過ごす場所と設備、帰りの予定を変えられる余裕まで、一緒に確認することが大切です。
がっちゃんは、2WDのキャンピングカー「ゆーちゃん」で冬の北海道を旅してきました。ただし、その経験は、どの車・道路・天候でも走れるという保証ではありません。今回は動画で取り上げた8つの疑問を、体験と公式の安全情報を分けながら整理します。
動画で、体験と判断の背景を見る
冬の北海道、キャンピングカーで行ける?雪道・フェリー・車中泊の8つの疑問をYouTubeで見る(外部サイト)
動画04:58付近の映像について補足します。 「排気口を雪で塞がない」という説明中の丸い吹出口は、室内へ暖かい空気を送る「温風吹出口」です。雪詰まりを点検する対象の、車外にあるFFヒーターの「燃焼排気管・排気口」とは別のものです。映像の室内吹出口を見て、車外排気口の点検を済ませたことにはなりません。実際の位置と点検方法は、搭載ヒーターの取扱説明書や販売店で確認してください。
参考:日本RV協会・冬のキャンピングカー利用の注意(PDF・外部サイト)
Q1. スタッドレスタイヤを履いて、4WDなら安心?
発進しやすさと、止まれるかどうかは分けて考えます。 4WDでも、いつもどおりの速度や車間でよいとは言えません。
JAFは、4WDの発進・登坂性能を過信せず、滑りやすい道では速度を抑え、急な操作を避けるよう案内しています。タイヤの選択だけでなく、車両に合った冬装備を販売店と確認し、走る条件そのものを見直しましょう。ゆーちゃんが2WDで旅したことも、2WDならどこへでも行けるという意味ではありません。
この記事では、個々の場面のブレーキ操作を一律の手順にはしません。ABSの有無など車両の仕様を確認し、取扱説明書に沿ってください。
動画の該当箇所:00:44からYouTubeで見る
Q2. 雪道で、道の端が分からないほど視界が悪くなったら?
見えなくなるまで進み続けず、状況が悪くなる前に予定を変える判断をします。
がっちゃんは、冬旅で道路の端が分からなくなった経験を動画で話しています。当時の停車行動を、どんな道路でも使える正解として紹介しているわけではありません。ハザードをつけたことだけで安全が確保されるわけでもありません。
北海道開発局は、吹雪や車が巻き上げる雪煙で急に視界が閉ざされる場合があること、出発前の情報収集と時間の余裕が大切なことを案内しています。天候・通行規制を調べ、悪化が予想されるときは出発や移動を見直しましょう。停車や待機も、道路状況に応じて安全を確かめる必要があります。
動画の該当箇所:01:59からYouTubeで見る
Q3. 冬のフェリーは、乗船時間が短い航路を選べばいい?
港までと、下船後に走る道も含めて選びます。
動画では、本州側の運転を減らしたいか、家族やペットが船内でどう過ごすか、といった観点を取り上げています。船に乗る時間だけで決めると、港への移動や、北海道へ着いてからの運転を見落としがちです。
「家から港」「船内」「下船後の目的地」の3区間を並べ、受付締切に余裕を持って着けるか、到着時刻から無理なく移動できるかを確認しましょう。冬道で遅れた分を、速度で取り戻す計画にはしないこと。運航・受付・車両寸法・ペット同伴条件は利用する船会社の案内で確認します。
動画の該当箇所:03:17からYouTubeで見る
Q4. FFヒーターがあれば、朝まで安心して車内で過ごせる?
暖房があることと、安全に一晩過ごせることは別です。 搭載機種の使用条件、燃料・電源、排気経路を確認します。
日本RV協会は、FFヒーターの排気管付近に雪が積もると、排気ガスが車内へ逆流するおそれを注意喚起しています。確認するのは車外の燃焼排気管・排気口です。冒頭で補足した室内温風吹出口と混同しないでください。
積雪・天候の変化や電源の状態も考え、メーカーが指定する換気・使用・点検方法を守ります。安全な使用条件を維持できないなら、車内で過ごすことに固執せず、別の宿泊方法へ変更する準備も必要です。定期運転の間隔・時間は機種ごとの指定を確認し、動画中の運用例を全機種共通の手順にはしません。
詳しい確認:FFヒーターが動かないときの確認と日常メンテナンス
動画の該当箇所:04:37からYouTubeで見る
Q5. 冬のバッテリーは、電気を使えれば充電もできる?
使える温度と、充電できる温度は同じとは限りません。
たとえばVictronのLithium Smart電池は、公式説明書で充電と放電に異なる温度範囲を示しています。これはその製品の例で、ゆーちゃんの搭載電池や、すべてのリチウム電池に同じ条件が当てはまるという意味ではありません。
冬旅の準備では、残量だけでなく、搭載電池・充電器の型式、機器の表示温度、充電を許可しているか、低温時の扱いを確認します。充電できない理由が分からないまま保護を解除したり、自己流で加温・設定変更をしたりせず、取付店やメーカーへ相談してください。
参考:Victron・Lithium Smartの運転条件(外部サイト)
詳しい確認:低温保護と充電温度の確認方法
動画の該当箇所:06:05からYouTubeで見る
Q6. 車内が暖かければ、水回りも凍らない?
人がいる場所と、タンクや配管が置かれた場所は分けて確認します。 車両の造りや設備の位置によって条件は変わります。
たとえば、旅の途中でホテルへ泊まるなら、人は暖かく過ごせても、屋外に残る車の水回りには別の準備が必要です。動画でもこの仮定を使い、人の宿泊予定と、車を使わない間の扱いを一緒に考えています。
レクビィの公式FAQでも、同社の水道設備について、水中ポンプ・ホース・蛇口の残水を抜くことを案内しています。自分の車に同じ作業をそのまま当てはめず、タンク以外も含めた水抜きの対象・順序を車両や設備の説明書で確認しましょう。
動画の該当箇所:07:04からYouTubeで見る
Q7. 通年営業の施設なら、冬も同じように泊まれる?
営業日だけでなく、泊まる日に使える設備とルールを確認します。
出発前に施設へ伝えたいのは、実際の利用日と車両です。除雪、利用場所への進入、電源の容量と使用できる機器、水道・トイレ、受付時刻、積雪時の変更条件まで聞いておくと、必要な準備が具体的になります。
施設探しには公式の施設案内を使い、最終的には利用日を指定して運営者へ確認・予約しましょう。休憩のための仮眠と、宿泊場所として継続利用することは分けて考え、場所ごとの利用ルールに従います。施設一覧に載っていることだけで、冬季の利用可能日を確定しないでください。
施設を探す:くるま旅クラブ・施設検索(外部サイト)
関係性の表示:ガタガタGOGOのがっちゃんは、くるま旅クラブの業務にも携わっています。
動画の該当箇所:07:53からYouTubeで見る
Q8. 帰りのフェリーが欠航したら、別の港へ向かえばいい?
代替便の空席・運航状況と、そこまでの道路を一緒に確認します。 別の港へ移動すれば必ず帰れる、とは考えません。
次の便を待つ、日を変える、航路を変える。候補を用意しても、移動する道が危険なら予定を組み直す必要があります。船だけでなく、待機場所、燃料、食料、延泊費用、帰宅期限まで確認しましょう。
商船三井さんふらわあの案内にも、欠航決定後と、自分の判断で乗船を取りやめる場合を分けた扱いがあります。予約の変更・取消・払い戻しは、利用する会社・便・購入条件について直接確認してください。翌日の空席や延泊費用の補償を前提にしないことが大切です。
参考:商船三井さんふらわあ・荒天と欠航のQ&A(外部サイト)
動画の該当箇所:08:56からYouTubeで見る
出発前チェックリスト
- その日に走る道路の天候・通行規制を確認し、移動を取りやめる条件を決めた。
- タイヤなどの冬装備を、車両・走行予定に合うか販売店と確認した。
- 港までと下船後の行程、受付締切、家族・ペットの条件を確認した。
- FFヒーターの取扱説明書を読み、車外燃焼排気口の位置と点検方法を確認した。
- バッテリーの残量、充電温度・低温保護、充電手段を確認した。
- 水抜きが必要な場所と方法、車を使わない間の扱いを確認した。
- 泊まる日の除雪・電源・水道・トイレ・受付・利用ルールを施設に確認した。
- 帰りの欠航時に、日程・待機場所・費用・燃料・食料をどう確保するか考えた。
今日この道を走れるか。今夜無理なく過ごせるか。予定が変わっても帰れるか。 この3つを確かめながら、装備と計画の両方を整えましょう。「今日は走らない」という選択も、冬旅の準備の一部です。
体験の詳しい背景は、冬の北海道Q&A動画をYouTubeでご覧ください(外部サイト)。
一般情報の確認日:2026年10月15日。天候・道路・運航・施設の状況は変わるため、出発直前と移動中にも公式の最新案内を確認してください。
